今月のティー・ナンバー『続・傘』
投稿日時:2025年4月
←この月の目次
雲が町に近づいていた
またしても傘が見当たらない
なぜ、人は傘を忘れてしまうのだろう?
近づく雨に先んじて外に出る
駅を出るともう降り始めている
置き傘があったので使わせてもらう
三軒ほどみてもめぼしい傘はない
70か75センチあればいいのに
見切りをつけて街へ繰り出す
もうぬれてもお構いなく
あまり入ったことのない店が目につく
雑貨があれば傘があるかもしれない
ビニール傘ではないけれど
なんと80センチの偉容を誇る
黒い傘があるではないか
ビニール傘にこだわりすぎたかもしれない
そして日が変わって
別の店をぶらりと訪れた
85センチの傘があるではないか
この傘はもはや大きくないのである